元ペットショップ店長の戯れ言

数年前まで、ペットショップで店長をしていた経験を元に、犬との生活のアレヤコレヤを綴っていきます

美容の受け入れをしてもらえない・・・断られる理由

トリミングの予約を断られた場合、飼い主からすると「何故?」になるのでしょう。しかし、ショップ側からすると「やむを得ず」断っているのです。

ショップがトリミングの予約を断る時とは

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予約がいっぱいなどの理由以外で、ショップ側がトリミングの受付を断るときは、どんなときなのか・・・。

それは”危険”が予想される時です。例えば

犬に危険が及びそうな時

犬が自分を守る時に使うのは口です。もっと言うと「噛みつく」ということ。攻撃対象に牙をむき噛みつくことで自分の身を守るのです。

シャンプーやカットなどを極端に嫌がる子は、この噛むという行動に出ます。しかもシザー(カットバサミ)やバリカンに向かって噛みつかれると大変危険。ハサミを噛もうとして口を切ってしまったら・・・恐ろしくて想像もしたくありません。

ショップとしては、お預かりしている大切な犬を傷つけてしまうかもしれないということに神経質になります。

正直に言いますと、どんなに犬が原因だとしても「クレーム」になる可能性があるから。そんな危険は、なるべく回避したいのです。

スタッフに危険が及びそうな時

上記と少し重複しますが、ハサミやバリカンだけではなくトリマー自身に噛みつきケガを負ってしまう危険があるときにも、申し訳ないですが断ります。なるべく予約は断りたくないのですが、もし手を噛まれてしまった場合、酷いときには方まで腫れてしまうことも。

そうなると、そのトリマーは1週間近く美容の仕事は出来ません。腫れた痛みでハサミが握れなかったり、痛みで手元が狂った時に犬にケガをさせてしまう危険があるからです。

ショップの美容室は大半が予約制で、繁忙期には1ヶ月先まで予約でいっぱい、なんてこともあります。そんな時にケガをしてしまった場合、事前に予約して下さったお客様の予約を断らなくてはならなくなってきます。

そんな危険を持つ「美容を嫌がる犬」の予約を無理に受け、もしもが起きたときに多数の予約を断るリスクを店は取りません。取れません。

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長毛種に嫌がられるのが大変

短毛種が美容を嫌がったとしても口輪を付ければなんとかなります。短毛種はカットがないので噛みついてくる子には口輪をさせてもらって美容を行うことが出来ます。

ただ、暴れられると時間もかかるし、力で動きを封じるしかなくなるのでトリミングを行うショップ側は神経を使うことになります。

小型犬であれば一人で行えますが中型犬に暴れられると二人はいります。大型犬になってくると、いくら短毛種でも暴れ方次第ではトリミング不可能の判断を下すことも。

一番危険な口回りのカット

長毛種は顔回り・口回りのカットというものが必ず必要となります。その時が一番危険で、トリマーは一番神経を使うことになります。

犬は危ないと言っても当然理解してくれず、顔を振る・噛みつこうとするなど本当に大変なんです。

酷い子は興奮しすぎてチアノーゼ(舌がまっさおになります)を起こし、酷い子は失神します。こうなるとトリマーも真っ青です。

口輪ができない犬種も

口輪を器用に外す犬もいますし、鼻ぺちゃ犬種は口輪を付けることが基本できません。引っかかる鼻先がないので・・・。

ショップで働いているときに鼻ぺちゃ犬種がトリミングにやってきました。とりあえず爪を切ろうと体と腕を使い犬を固定し爪を切っていたとき起用に首を曲げてトリマーの腹を噛みました。噛まれたトリマーのお腹には傷が・・・。何度かトリミングに来ていた子でしたが、毎回ガチガチと噛もうとする子でハサミにも向かってくるので、次回から「お断り」の判断をしました。

 

ショップで可愛がられる子にするために

トリミングを嫌がらない子や人なつっこい子は当然ながら、ショップの店員にも可愛がって貰えますし、暴れないのでトリミングもしっかり丁寧にすることが出来ます。

シャンプー慣れした犬にする

子犬の頃からこまめにシャンプーをしていれば、シャンプーを極端に嫌がらないようになります。「馴れ」ですね。

シャンプーに馴れると言うことは、しっぽや足先・口回り・耳などを触られることにも馴れることになるので、トリミングの際の耳掃除や爪切りも抵抗なくさせてくれます。

飼い主以外の人に馴れる

飼い主には気をゆるすけど、他の人には牙をむく・・・これは、小さい頃に飼い主以外の人と沢山あい触られることで回避できます。なるべく飼い主以外の人に抱っこしてもらったり撫でてもらったりを心がけ人見知りしない子にしましょう。

番犬にしたいのであれば人見知りの方がいいのかもですが・・・。

美容室を子犬の頃から利用する

美容馴れしている犬は、本当にトリミングしやすいです。カットの時もちゃんと立っていてくれるし、顔回りのカットもじっとしていられるし。ショップにとっては、もっと来てねと言いたくなります。

トリミングが必ず必要な長毛種は特に、美容室慣れはしておいた方がいいです。

馴れればトリミング好きになるか

答えは否です。子犬の頃なら別ですが大きくなってトリミングがイヤな子は、どう頑張ってもトリミング好きにはなりません。

何故かというと、暴れて噛んでの子のトリミングは、どうしても力業を使う場面が出るからです。

シャンプーの際に浴槽から出ようともがくから二人で出ないように固定する。犬はイヤですよね。

噛むから口輪を付けられる。カットの時噛まないように顔(正確にはアゴ下の毛を持っつ)を固定される。犬が嫌がる事だらけです。良い思い出など作れるはずもなく、やっぱりトリミング嫌いになります。

ただ人見知り故のトリミング嫌いは、場所と人にさえ馴れてしまえば大丈夫な場合があるので、行きつけを作り同じショップにいけば平気になることもありますよ。

 

困った無理難題

雑談ですが、困ったなと思ったことを一つ・・・。

長毛種で大人しい犬でしたが、体を触ると毛玉がびっしり・・・。

飼い主の要望は「毛玉を取り除きたいけどバリカンでは刈りたくない」でした。

皮膚と毛玉の隙間はほとんどなく、通常であればバリカンで丸刈りコースです。

「ハサミで毛玉を裂きながらスリッカーで解して毛玉を解すと、時間もかなりかかるし犬の皮膚にも負担がかなりかかります」

そう伝えたのですが、丸刈りはどうしてもイヤだとのこと。

それほど忙しい時期ではなく、毛玉取りとして別料金がかかることも了承していただいたので取りました。犬も人もヘロヘロです。

被毛をキレイに残したカットを希望する場合には毛玉を作ってはダメです。日々のブラッシングを心がけて下さいね。

 

まとめ

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ショップ店員も人間です。良い子はカワイイですし可愛がります。牙をむき噛んでくる子を可愛がろうにも可愛がれません。

どうせなら、色々な所で可愛がられる犬に育てたいですよね。その為には子犬の頃からの積み重ねが重要ですよ!